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おれの山、おれの道

生半可なおっさんが主観的に山登りと人生を語るブログ

其の零 大山詣で 2013/11/23

 

2013年の秋頃。

なんとなく山に興味を持ったのは、たまに見るテレビ番組「アド街ック天国」で、丹沢の大山が取り上げられているのを見てのことだった。

 

それまでおれの中で自分が登る山として認知していたのは高尾山くらいのものだ。高尾山には都合5、6回も登っただろうか、飽きっぽいおれにとって、人生の中で足を運んだ観光スポットとしてはかなりのリピート率を誇る、我が心の山とも言える存在である。

テレビに映った大山は、それと似たような、麓に長い土産物通りがあったりケーブルカーがあったりする半観光地的な山だった。

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@高尾山/2011

 

晩飯とビールで腹を満たし、テレビを見ながら惚けているおれを尻目に、せっせと洗い物やらで動き回っているヨメがちらっと画面を見て、言った。

「あら、大山。懐かしい。小さいころ何度も登ったのよ」

そういえばヨメの実家は神奈川県だ。

「ほう、なかなか良さそうなところだな。登るのはきついのかい?」

「子供のころだから今はわからないけど、結構急な山道をうんざりしながら登った気がするわ。うちはケーブルカーとか乗らせてくれなかったから」

 

スパルタ式で育てられたヨメは、ケーブルカーなどない登山口から母親にけしかけられながら、何度かこの大山に登った経験があるとのことだった。

そういうことならまあ、ケーブルカーを使えば余裕だろう。

そんな次第で休日の家族のお出かけというノリで、ひとつ紅葉でも眺めてやろうと、前日はヨメの実家に厄介になりつつ大山に出かけたわけだが、着いたところでアド街」をすっかり舐めていたことを思い知らされることになった。

 

午前中のうちにと10時過ぎくらいに行ってみると、大山に近づくにつれ徐々に道路の流れがつまり出し、やがて完全に止まってしまった。「駐車場満車」の看板を掲げた警備員があちこちに見受けられ、Uターンして帰っていく車が抜けた分だけ、ジリジリと行列が進んでいく感じだ。

早速自分の甘さを思い知り心がくじけたおれは、Uターンする車の流れに加わることを提案するのだが、ヨメの方は「なんとか止めれるところぐらいあるでしょ」となかなか腹が据わっている。

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@大山の参道

 

で、なんとかしようと周囲を見やると少し離れたあたりで歩道に乗り上げて車を停める輩が出始めている様子。早速そちらに向かい、縦列駐車の列に紛れ込むことができた。こんなに道が混んだり、あいている場所に車を停められまくったら近所の人は随分迷惑な話だろうとは思うが、客あっての観光地、自ら望み招いた「アド街」効果なのだろうから今日は仕方あるまいと、そこは思い切ることにした。

 

車を停めた場所から大山界隈までは少し距離があったが、しばらく行くと山の神社の参道のようになり、左右に登山者向けの宿などが並び始める。信仰の山ということもあり、宿の主人は「先導師」という肩書きを持つ者が多いようで、そんな看板が幾つか出ていた。

そんな道を途中で昼食をとったりしつつ進んでいったのだが、ケーブルカー駅手前の土産物街に至ったころには人混みが半端ない感じになってきた。 

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 @土産物街の人混み

 

人の流れに乗ってしばらく進むと「ケーブルカー3時間待ち」の表示と長蛇の列。この時点でケーブルカーと山頂を諦めることに決定したが、まあせっかく来たのだからと行列の脇を抜けて進んでみる。

ではどこまで行こうかと地図を見ると、ケーブルカーの終点に阿夫利神社というのがあるらしい。ということで向かったのだが、急な階段が延々続くし人も多いため徐々にやる気をすり減らしたおれは、ケーブルの途中駅がある「大山寺」にランクダウンすることで妥協し、なんとかそこまでたどり着くと、山寺見物もそこそこにいそいそと帰宅の途についたのだった。

紅葉は見事なものだった(と、今さら写真を見て思う)。 

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@大山寺

 

まあこの時は2歳半の子供を連れていたこともあったので最初から無理をするつもりは毛頭なかったのだが、とても登山とは言えないような山行である。だがこの経験が、おれを山に向かわせるきっかけとなったのは、たぶん間違いないと思われるので「其の零」ということで紹介させてもらった。

で、その帰り道、立ち寄った本屋で大山について見てみようかと手に取った初心者向けの山のムック本がその後のおれの山行の手引きとなるのである。

 

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