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おれの山、おれの道

生半可なおっさんが主観的に山登りと人生を語るブログ

其の七 御岳山〜大岳山 2014/9/5

6月の岩殿山の後は7月に家族を連れて棒ノ嶺に登ったが、それ以降しばらく山に行けない時期が続いた。

夏場は仕事が忙しいこと、子供たちが夏休みなので放ったらかして出かけるわけにいかないこと、おれのフィールドである低山を歩くには暑いこと、など諸々の悪条件に加え休日には何かと予定が入ってしまい、しばし山から遠ざかってしまったのだった。

 

そんなわけで次の山行は子供の夏休みが明けた9月。2カ月ブランクが空いたのでリハビリ的に軽い感じで行ってみようと選んだのが奥多摩の御岳山から大岳山コースだ。

「リハビリ的に軽い感じで」というのは、出かける前にそう思っていたという話であり、実際はそんなにヤワなコースではなかったのだが…

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御岳山という山については以前にバイクや車で奥多摩あたりに行った時に見かけた看板の記憶から、ケーブルカーで登れる観光地っぽい山という印象を持っていた。そこからロックガーデンなど通って大岳山に至るこのコースも観光登山の延長のハイキングコースなのだろうと、おれは舐めてかかっていたわけだ。

そして、例によってまたしても痛い目を見たのだった。

 

残暑の厳しい9月の頭だが、程よい薄曇りのおかげて少しは歩きやすそうな気候だ。御嶽駅には10時過ぎに到着。駅名は「御嶽駅」となるが山は「御岳山」と表記する。その所以について以前にネットで見たことがあるが、忘れてしまった。誤植でないことだけ記しておく。

御嶽駅からはしばしバスで移動。バスなど普段乗りつけないのでローカルバスでの移動というだけで旅気分が盛り上がる。バスの所要時間は10数分程度で、すぐにケーブルカーの滝本駅に到着だ。

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平日の割にぼちぼちの人出。さすがに観光の山は違う。

 

最大斜度25度、標高差423.6mをケーブルカーで6分、御岳平駅に到着する。

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ここから武蔵御嶽神社まで舗装された表参道を歩く。標高900mを超える山の上に、思いのほか立派な集落を形成しており、宿坊だけで20件以上が立ち並ぶという。宿坊というのは寺社への参拝者が泊まる宗教的な背景を持つ宿なわけだが、現在では宗教色は影をひそめ、Web上では各宿坊や商店会が海外までを視野に入れた積極的な観光PRを展開している。

機会があれば一度宿坊に宿泊し、御岳山の夜を堪能してみたいものである。

 

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参道の最後にはみやげ物屋が立ち並ぶ。ちょっと腰を落ち着けて蕎麦でも食っていきたいところだ。

昼飯時にはまだ早く、どの店も空いている。景色の良さそうなところで奥の窓際の席に着くと、野鳥が飛んできてテーブルの端や割り箸の上にとまった。

ずいぶん人馴れしている感じだ。街の公園でベンチの周りに群がってくる鳩のような気安さでしばらく周囲をちょろちょろしていたが、こちらが特に構うそぶりも見せずにいたら、程なく別の客のついた席へと飛んで行った。鳥が妙に世間擦れするのも自然の摂理というものだろう。

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天ぷら蕎麦を堪能して出発である。

 

御岳山の山頂には武蔵御嶽神社が立つ。登山の前に参拝してもいいのだが、なんとなく観光地然とした佇まいに食傷気味になったおれは先を急ぐべく、神社をスルーして天狗岩からロックガーデンに至る登山道に向かった。

 

しばらくはきれいに整備された登山道を少しずつ降りていく感じ。ロックガーデンは御岳山より150mほど低い場所にある。せっかく稼いだ標高を下げるのか、とそんなことが気になるあたりが情けない。さらに降りたところにある七代の滝は当然のごとくスルーし、30分ほどで天狗岩に到着した。

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思いのほかスリルを味わいながら天狗岩に登って降りて先へ。

さらに少し下って沢に出たあたりからしばらく続くのが、ロックガーデンと言われる天然の岩を並べて整備された道だ。何度も渡渉を繰り返しながら岩の道を登っていく。苔むした岩ときれいな水、程よく整備された風情はなかなかのもの。トイレや東屋などもあり、腰を落ち着けてのんびり過ごすのも良さそうな場所であるが、今回は休まず通過する。

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さらに行ってロックガーデンの締めは綾広の滝。さほどスケール感はないが、滝行の場でもあるという勢いのある水の流れと、苔に覆われた巨岩が醸し出す雰囲気が薄曇りの天候に映える。

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滝を巻くように登って行くと東屋に出るのでそこで軽く休憩をとり、その後しばらく登って芥場峠、鍋割山分岐と通過する。そこから先、山頂までの登りは岩場の登りや岩盤のトラバースなどがあるなかなか険しい道だったが、要所に鎖や階段などが整備されており楽しんで登れる感じだった。

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小ぢんまりとした質素な造りの大岳神社を過ぎて、しばらく歩けば山頂に到着だ。

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さほど広くない山頂はガスの中にあり、開けているが見晴らしはまったくない。休んでいるのは2、3組。おれとしては特にバーナーも持ってきていないのですることもなく、一息ついたら出発することにした。

今回の計画では、山頂で余力があれば鋸山経由で奥多摩駅に下るルートも考えていたのだが、そちらへ向かう道を見ると、「この先は結構大変、なめたらあかんよ」といった趣旨の注意看板が立っており、時間的にもいい感じになってきていたこともあったため、御岳方面へもどることにした。

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久々の山行。ここまで当初考えていたほと楽なコースでもなかった。脚も程よく疲労している。

 

復路はしばらくもどったところでロックガーデン方面と別れて鍋割山経由の尾根道へ向かう。

地図を見る限りでは、大きく下ってまた登るロックガーデン方面よりもこちらの方がルートとしては楽そうだ。今回の山行は大方終了したし、最後は軽く流して終わろうぐらいの気分で残りの道を歩き出した。

が、登山の神は気を抜く奴には試練を課したい性格のようで、これが存外にきつかったのである。

 

すぐに着くような気分でいたが道のりは思いのほか遠く、鍋割山のアップダウンが疲れた脚になかなかキツい。さらにその先も奥の院を越えればすぐに御岳山に着くように地図上では見えるのだが、これがなかなか着かず。果ては道を間違えて急な斜面をかなり下ったところで道が無くなり、登り返しているところで足が攣る始末。ここら辺の道は本当に長く感じた。

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結局御岳山の手前で最初の道に合流する頃には膝もやられて、ポールを頼りに4足歩行で後ろ足を引きずるといういつもの帰り道となった。

そして自分が弱っていることはわかっているのに何故か行きに端折った御岳山頂の神社に寄らねばならないような気分に駆られて最後に一つ余計に登り、帰りの参道の階段は手摺りににすがって一歩一歩、さらに舗装された参道の下りすら地獄のロードと化していたのだった。 

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ケーブルカーを最後の客みたいな感じで降りて、日も暮れきったバス停での待ち時間は40分超。駅に着いたら電車もしばらく来なそうで、保育園への子供の迎えが間に合わないことがこの時点で確定し、慌てて嫁に送ったメールには冷やかな返事が帰ってくる…

まあ、上の子は学童保育、下の子保育園で平日休みの父ちゃんが一人で山に遊びにいっているのだから、それでお迎え間に合いませんじゃイクメン気取りがぶっ叩かれるのもこのご時世では仕方あるまい。

ただ、お父ちゃんはお父ちゃんなりに課題をうちに秘めて行動し、ひどい目に遭ってるのだよと子供たちにはわかってもらいたいものである。

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その辺を家族にご理解いただくことが当面の課題になりそうな山行であった。

 

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